ICL(眼内コンタクトレンズ)手術について

ICLとは、そのメリット

眼内コンタクトレンズ=ICL(Implantable Contact Lens)は、レーシック(LASIK:laser in situ keratomileusis)が最初に報告された1990年より以前の1980年代に開発が行われた、実は歴史のある手術法です。国内では1997年に初めて導入され、2002年の臨床治験を経て2010年に厚生労働省の承認をう
けました。

現在ではレンズの中央に極小の穴をあけたHole ICLが使用され房水循環が改善されたことから白内障のリスクが低下し、現在世界70か国以上で承認され世界的スタンダードとなっています。

1.手術後はずっとお手入れ不要

必要な定期検査を受けていただくだけで、眼の中に入れたレンズを洗うなどの日々のメンテナンスは不要です。眼の中で汚れたり、ゴロつくこともありません。

2.幅広いレンズバリエーション

強度の近視や遠視に対応したレンズがあります。強度の乱視にも対応したレンズパワー(6D)があります。レーシックの治療範囲外の度数にも対応します。

3.角膜を削らない

一度削った角膜は元の厚みにもどりません。眼内コンタクトレンズはレーシックと異なり角膜を削りません。

4.ドライアイの原因にならない

切開創は3mmと小さいため、ドライアイの原因にはなりません。ドライアイの原因のひとつは、角膜の表面にある三叉神経を傷つけることです。(もともとドライアイの人は症状が改善することはありません)

5.約20分の日帰り手術

両眼で約20分の日帰り手術です。縫合や抜糸の必要がなく、傷口は自然に治癒します。

6.取り出すこともできる可逆性

万一、不具合が生じた時には、レンズを取り出すことができます。

7.術者はICL認定医

資格がいらないレーシック手術と違い、ICLは認定を受けた術者が行います。術者はICL認定講習を受講し、認定医インストラクター医師の立会いのもとで手術を行い、ICL認定を取得しています。

ICLとレーシックの違い

ICLイメージ1

ICL

方法

眼の中に眼内コンタクトレンズを移植する手術

利点

・フラップトラブルがない
・ドライアイが起きにくい
・強度の近視でも見え方が良好
・近視のリバウンドがない
・移植したレンズは取り出し可能(可逆性がある)

欠点

・費用が高め

lasik2

レーシック

方法

アドバンストフェムトセカンドレーザーやイントラレース®レーザーを使ってフラップ(角膜の1部を ふたのように切り取ったもの)
を作成し、角膜にレーザーを照射して取り、視力を矯正

利点

・広く普及
・比較的費用が安い

欠点

・フラップトラブルが起こる可能性
・ドライアイになりやすい
・近視のリバウンドが起こる可能性
・不可逆的な手術で角膜を元に戻すことができない
・白内障になったとき正確な手術が受けれない可能性
・夜間に視力が低下

ICLの特徴

メリットは、術後の結果に不満や合併症があれば、レンズを取り出し元の状態に戻すことができること、幅広い度数に対応できることです。

レーシックでは、近視度数が強い場合、角膜をたくさん削る必要があり、手術の難易度が高くなります。その結果、術後誤差が大きくなり、近視が再発したり、ドライアイの原因になったりすることがありました。

また、一度削った角膜は元にもどすことはできません。ICLは度数が強くても軽くても、一枚のレンズを目に入れる同じ手術方法のため、難易度に差が生じることはありません。

また、将来白内障になっても従来同様の白内障手術を行うことができます。

適応になる方、適応外となる方

目の形や病気、全身疾患などによって治療の対象とならない場合があります。事前に詳しい検査を行い、目の形、状態、生活習慣などを総合的に検討して治療が可能かを専門の医師が診断を致します。また正確な検査のためにコンタクトレンズ(特にハードレンズ)は一定の期間装用を中止していただく必要があります。妊娠中、授乳中は視力が不安定になることがあり近視矯正手術はできません。

秋山眼科での手術までの流れ

点眼麻酔で痛みはほとんどなく※、片目、約10分程度(基本的には両眼同日手術)の日帰り手術です。手術が終わった直後から、ある程度見えています。数時間休むとだいぶ見えてきますが、当日は70%くらいの見え方で、手術当日に裸眼でお帰りいただくことができます。一日経つと、90~100%くらいの見え方になり、概ねデスクワークは可能です。基本的に傷口は3mm程で縫合することなく、自然治癒します。※感じ方には個人差があります。

  1. 点滴麻酔をして、角膜を約3mm切開します。
  2. 切開した部分からレンズを眼の中に挿入します。
  3. 虹彩と水晶体の間にレンズをはめます。

手術後の注意点

副作用・合併症などのリスク

ハロー・グレア:時に夜間の光がにじんで見えたり、まぶしく感じます。ほとんどの方が数か月で解消します。
レンズの回転:乱視用のレンズで稀に起こります。
稀に視力が完全に安定するまでに約1週間かかることがあります。起こりうる合併症については、患者様それぞれに医師より詳しく説明します。

費用について

池袋駅からのバスでのご来院の方法(バス停案内)

バス停案内